太陽電池と太陽光発電システムの関係
太陽電池は半導体の一種で、光エネルギーを直接電気に変えます。そして、太陽光を受けている間だけ電気を発生する太陽光発電装置です。この技術は1954年に米国で発明されました。その後、人工衛星に搭載されたりなどしてきましたが、これまでの技術開発により、光から電気にかえる効率(変換効率)が向上し、コストも下がってきたため、一般家庭用の電源としても普及し始めました。太陽電池は、地球温暖化の原因となる二酸化炭素や有害な排気ガスを出さず、太陽がある限り発電をし続ける、全くクリーンな発電装置です。
1) 太陽電池の原理
現在最も多く使われている太陽電池はシリコン太陽電池です。この太陽電池では発電のために性質の異なるn型シリコンとp型シリコンの2つのシリコン半導体を重ね合わせて使用しています。

太陽光発電システムに光があたると、+プラス、-マイナスを持った粒子(正孔と電子)が生まれ、マイナスの電気はn型シリコンの方へ、+プラスの電気はpピー型シリコンの方へ集まります。その結果、電極い電球などをつなぐと電流が流れます。これが太陽光発電システムの原理です。
2) 太陽電池の種類
太陽電池は、使われる半導体によっていろいろ種類があります。大きくはシリコン系と化合物系他があります。現在の主流はシリコン系です。さらに、シリコン系の半導体には、結晶系と薄膜系があります。結晶系はシリコンを溶かして固めた後、スライスした基板を用いて作りますが、薄膜系はガラスなどの上にプラズマなどを利用して非常に薄いシリコンの膜を成膜して作ります。薄膜系は大きな面積のものを大量に作ることができますが、変換効率や信頼性の面で、まだ結晶系シリコンに劣っています。
結晶系シリコン
- 単結晶
最も古い歴史があります。200µm~300µmの薄いシリコンの単結晶の板(基板)に太陽電池を作ります。基板の値段が高いのが欠点ですが、性能や信頼性に優れています。
- 多結晶
比較的小さな結晶が集まった多結晶でできている基板に太陽電池を作ったもので、単結晶より安価で、作りやすいことから現在の主流となっています。変換効率は、やや単結晶に劣ります。
薄膜系シリコン
- シリコン
アモルファス(非晶質)シリコンや結晶シリコンをガラスなどの基板の上に1µm内外の非常に薄い膜を形成させて作った太陽電池です。大面積で量産ができるという特長がありますが、結晶系シリコンと比較して性能面に課題があります。
化合物系
- CIS系
化合物半導体の一種で、銅とインジウムとセレン等を原料とした薄膜太陽電池です。製造工程が簡単で高性能が期待できることから技術開発が進んでいます。
- 高効率化合物半導体
ガリウムヒ素など特別な化合物半導体の基板を使った超高性能(変換効率:30~40%)太陽電池です。現在は、コストが高く宇宙などの特殊用途ですが、将来は身近で使えるよう技術開発が行われています。
有機物系
3) 太陽光発電システムとは?
太陽の光エネルギーを吸収して電気に変える「太陽電池」を使用した発電システムを、太陽光発電システムと呼んでいます。主要な機器は、太陽電池を配置した「太陽電池アレイ」と、太陽電池で発電した電気を商用系統と同じ交流に変換し、安定した電気を供給するための保護機能を備えた「パワーコンディショナー」で構成されています。その他に、電気の逆流を防ぎ集電する接続箱、売買電力量計などが必要になります。システム容量に応じて住宅用(10kW未満)と産業用(10kW以上)とに区分されます。
太陽光発電システムの特徴
- 1)クリーンで無尽蔵なエネルギーを利用
エネルギー源が太陽光であるため、無尽蔵で無償、しかも電気に変えるときにNOx・CO2などの有害物質を出しません
- 2)大幅な電気料金の削減
発電した電力は建物内の負荷に使用できるため、発電量に応じて電気料金が低減されます。また、電力会社に頼らず電気を自給できるシステム(独立型システム)と余剰電力を電力会社へ売電するシステム(系統連系型システム)の選択が可能です。
- 3)長寿命で維持管理が容易
太陽電池パネルは、機械的な動作機構がないため維持管理が容易で、30年前の太陽電池搭載の灯台が現在も順調に稼動していることからも、長期間(20~30年)の利用が期待できます
- 4)屋根・屋上スペースの有効利用
日中に日射量が得られる場所であれば、既築・新築を問わず、ほとんどの屋根・屋上の形状に応じた設置が可能です。また、既築では屋根材が老朽化していない限り、屋根の葺き替え作業は不要です
- 5)各種公的補助制度の適用
国・地方公共団体などからの補助制度の適用が受けられます。住宅用ではNEF(財団法人 新エネルギー財団)が、産業用ではNEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)などが実施する補助制度があります